WordPressテーマでシンプルに作成しよう

これはWordPressでホームページを制作する場合に限りませんが、ホームページを作る際に最も重要なテーマの一つが、デザインをどうするか、という事です。

四角四面の限られたスペースの中に、自分の発信したい情報をいかに表現するか、情報を受け取る側にいかに受け入れやすく表現できるかは大きなテーマです。

スマホやSNSの台頭により、ユーザーは依然よりも限られた時間で様々な情報にアクセスします。

その短い一瞬の時間でアクセスしてくれたユーザーとどうやったら繋がれるか、これからのWEBマーケティングの大きな課題の一つです。

オリジナルのデザインをWordPressのテーマにする

コーポレートサイトやサービスサイトでは、オリジナルのデザインを起こしてWordPressのテーマにすることが多のではないかと思います。

そうですね、オリジナルのデザインを起こせば、思った通りの表示・構成を行う事ができ、ユーザーへのPRも思った通りに実現できそうですね。

しかし、Web上のマーケティングを行う目的でのコーポレートサイトやサービスサイトを立ち上げるのであれば、オリジナルのデザインをWordPressのテーマにするよりも、既に出回っているWordPressテーマを利用した方がメリットが大きい事があります。

オリジナルデザインによるWordPressサイトの構築を企画する前に、目的とするデザインや機能を備えたWordPressテーマがないか、探してみることをお勧めします。

無数に存在するWordPressテーマを活用する

WordPressテーマは、無料のものから有償のものまで、さまざま出回っています。

無料のもだから大したことない、という事はありません。簡単な設定作業だけで、十分、コーポレートサイトやサービスサイトに利用できるものが、多数、流通しています。

そもそも、デザイン云々の前に、ホームページを立ち上げて何がしたいかの方が重要です。

これからホームページを立ち上げるのに、無策でただ会社案内を目的にしても、名刺を見た人がたまにアクセスするか、新規営業先を探しているアポイントメント会社の名簿に載るだけです。

まずはホームページを立ち上げる目的を整理しましょう。

ホームページのデザインはそんなに重要か?

余談ですが、長年ホームページ制作を行ってきましたが、お客様に納品するときに最終的に確認できるのは、『ホームページの表示状態』=『デザイン』なので、内部のHTMLやCSS、CGIなどでどんなに使い勝手を良くしても、良し悪しの評価はほぼ「見た目」=「デザイン」で判断されます。

仕方ないです、それ以外に判断基準がないのですから。当然、お客様のご要望に応えるべく、制作側も1ピクセル単位でレイアウトや画像の調整を行っています。

それだけ大切に思えるホームページの『デザイン』ですが、その会社のホームページをよく見てくれるお客様に聞いても、各要素の配置や背景色・模様、メイン会社ロゴなど、全く覚えていない事が多いです。

例えば、赤を基調にビビットで印象的な背景のホームページの『色』を聞いても覚えていない、という事もあります。

覚えていないからといって、デザイン面をないがしろにして良い訳ではありません。イメージ通りに制作しましょう。

見づらい配置で情報が得にくいデザインは困りますが、それ位、デザイン要素というのはお客様には関係ないのです。

実際には、デザイン性というよりも、目を引いて、読んでもらう、という、『わかりやすさ』の方が重要です。

デザインの細部までこだわって指定されるお客様がいらっしゃいますが、使っているパソコンやブラウザの違い、また、現在ではスマートフォンの機種やブラウザの違いで、すべての閲覧者に全く同じ表示をするという事は難しい、というか不可能なのが実情です。

その様な些末なところにこだわり時間をかけるのであれば、ホームページの初期コンテンツをどうするか、そして立ち上げてからどの様に更新・運用して活用してゆくか、といった点に力を入れた方が良いと思います。

情報が得やすく、運用・更新がし易いか

特に、運用という事を考えた場合、担当者レベルでどれだけ追加・変更・更新し易いか、という点が重要です。

ユーザー目線で考えた場合は、どれだけ情報が得やすくわかりやすいか。

顧客獲得という点では、どの様な導線でお客様を導くか(カスタマージャーニー)の設計です。

ホームページを構成する大切な要素は『デザイン』だけではありません。

オリジナルのデザインを起こしてWordPressで運用しても、そのままデザインをWordPressに適用しただけでは「投稿」で新しい情報を追加する以外は変更しにくいシステムとなるので、WordPressを使うメリットは限られてしまいます。

ホームページを運用して何を得たいのか、お客様に何を提供するのか、目的を明確にして制作を始める事が大切です。

先々、どのような運用をするのかまで考慮し、また、どのような機能を備えていれば自社のホームページ運営から利益を最大限得ることができるかを明確にし、WordPressテーマを探してみましょう。

テーマ特有の機能を活用する

一般に入手できるテーマを利用する事により、デザインの手間を省くことができるのは一つの大きな魅力ですが、その他にも、テーマ特有の機能が用意されていて、高機能なサイトをほとんど設定だけで構築することができるものもあります。

よくあるWordPressテーマの機能としては、以下の様なものがあります。

  • トップページに予めPRポイントがデザインされている
  • メイン画像がスライダーに対応している
  • お問い合わせ(CAT)欄と設定画面が用意されている
  • SNSとの連携や動画の貼り付けのウィジットが用意されている
  • 写真のギャラリーページの設定が用意されている
  • デフォルトの「投稿」以外にオリジナルの「投稿」を簡単に作成できるオプションがある

様々な機能を提供するWordPressテーマが無数に存在します。

デザインが似てしまうのでは

WordPressテーマを利用する際に危惧されるのはデザインが画一的になってしまうのではないか、という点だと思います。

しかし、メイン画像や新着情報等の構成要素のデザイン構成は同じかもしれませんが、サイトを左右に表示して比べない限り、「このサイトとあのサイトは同じWordPressテンプレートを使っている」と気づくことはほとんどないでしょう。

それどころか、WordPressで構築していると気づく閲覧者も少ないと思います。

自社のオリジナルのロゴ画像を表示してテーマカラーを調整するだけで、ずいぶんとホームページの印象は変わってきます。

多彩な機能を備えたテーマが無数に提供されていますので、ホームページの運用に合ったテーマを選択する事も、ホームページを立ち上げる際の選択肢の一つです。

モバイルファーストインデックスへの対応

特に今年(2018年)は、Googleが「モバイルファーストインデックス」の採用を発表しており、モバイル向け=スマートフォン用の表示を用意しなければならないという状況があります。

WordPressテーマを利用したサイト構築では、ほとんどのテーマがレスポンシブデザインになっていますので、設定作業を進めるだけで、PC版、スマホ版のホームページを作成することができます。

オリジナルのデザインからホームページを構築するよりも、各段に制作工数を減らすことができます。

テーマ利用で気を付けること

ここまで、どちらかと言うとWordPressテーマのメリットばかりお伝えしてきましたが、WordPressテーマにも気を付けなければならない点があります。

WordPressテーマはバージョンアップすることがあります。

テーマのアップデートを行う際、テーマのPHPファイルに直接変更を加えている場合は、変更内容が上書きされてしまうので注意が必要です。

バックアップを取っていれば、再度、カスタマイズ内容を適用することができますが、変更履歴をきちんと残していたとしても、これは非常に手間がかかります。

しかし、この点については対策方法が用意されています。

WordPressでは『子テーマ』という仕組みがあります。元のテーマを『親テーマ』としてインストールした後に、必要な要素だけを抜き出して『子テーマ』を作成します。

『子テーマ』は主に、function.php および style.css で構成され、必要な変更や追加は『子テーマ』のファイルに加えます。

こうすることにより、テーマのアップデートの際には、『親テーマ』のファイルが更新され、『子テーマ』については変更が加わりません。テーマの根幹となるような部分に変更を加えていなければ、通常は特段、問題が発生することはないと思います。

『子テーマ』について詳しくは、別の機会に詳しくご説明いたします。

WordPressテーマを活用してシンプルに作成

今回は『デザイン』という点からWordPressテーマの活用をお勧めしてまいりました。

もちろん、オリジナルのデザインからテーマを作成することも、WordPressなら難しくはありません。

しかし、世の中にはあまたのWordPressテーマが流通しています。

デザイン性も機能性も高いものも多く、ほとんどインストール~設定のみで使い勝手の良いサイトを構築できます。

既にあるものを活用してシンプルにホームページを作成し、費用や労力は本来のWEBマーケティングに費やす方が、お客様にとってもメリットが大きいのではないでしょうか。

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