未来を見据えたSEO戦略!?Googleのやろうとしていることを理解して、コンテンツを作成しよう

2019/10/25にGoogleが『検索サービスに文章の意味を理解する人工知能(AI)技術を取り入れる』と発表しました。

Googleが自ら新技術についてプレスリリースの様なものを発表するのは大変珍しい事です。世間がAI技術を取り入れる事にナーバスになっているせいでしょうか、きちんと告知して導入するという姿勢を見せているのかもしれません。

さて、その内容は、今までの検索の常識を覆すようなものになりそうです。今までは「キーワード」を基に検索していましたが、入力された文章をAIが理解し、求める情報を検索ランキングの上位に表示するというものです。

当初は英語版のみの対応との事ですが、近い将来には日本語にも対応するそうです。今までのGoogleのやり方を見ていると、日本語に対応するまでに、おそらく、2年くらいはデータを貯めつつ対応を進めるのではないかと、個人的に予測しております。

さて、皆さんが気になるのは、AI導入後はいったい検索順位はどうなってしまうのだろう?という事でしょう。ペンギンアップデートやパンダアップデートの時の様に、ドラスティックに検索順位が変わる可能性は大きい・・・イヤイヤ、今回ばかりは次元の違う変化になる可能性があります。

それでは、一体、どの様な変化が起きるか、過去のSEO対策手法を見ながら考察してまいりましょう。

再現性が高いからとSEOノウハウに闇雲に群がるのは危険

インターネットが日常的に利用されることにより、個人が入手できる情報量が何倍にもなりました。

インターネットに関する情報に留まらず、様々なノウハウが出回っています。入手コストもどんどん下がって、いずれ全ての情報は無料になるだろうと言われています。その中には、本当に役立つものもあれば、古くて使えなものやいい加減なもの、詐欺まがいのものまで、様々出回っています。

そんな中、一体、どうやって本当に役立つ情報を見分ければよいのでしょうか?

実は、SEOに関していえば、Googleがかなり細かい情報を提供しているので、案外、見分けるのは簡単なのです。

『みんながやっているから』『ペナルティーにはならないから』と、安易に 『再現性の高い』ノウハウに群がるのは大変危険です。

きちんと、Googleの発表しているSEOガイドには目を通すようにしましょう。実は、この内容を踏まえてコンテンツを構成するだけでも、SEOに強いサイトを構築する事ができるのです。

検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

今まで大きな順位変動を起こしたアップデートの時にも、多くの人が安易なSEOを行う事により、大きく順位を落としています・・・Googleが守るべき項目を発表しているにも拘らず!

Googleは勝手にルールを変更して酷い!

多くの人は、自分のサイトが順位を落とすと、Googleのせいにして恨み節・・・イヤイヤ、Googleが変えたのはアルゴリズム、大幅なルール変更は行っていません。

だったら、NG手法については初めから順位が上がらないようにアルゴリズムを組んでくれればよいじゃないか、そうすればうちのサイトもペナルティーを受けなくて良かったのに!

誰もがそう思いますよね。でも仕方ないです。

では、Googleが何でそんなことやっているのか、ちょっと考えてみましょう。

過去、大目玉を食らったSEO対策例

サテライトサイト

もともとNGの筈のSEOがなぜか長期間、効果的だったという事はよくありました。何で!?と疑問に思う方も多いかもしれませんが、それにはそれなりの事情があると私は考えています。

さて、この『サテライトサイト』という手法も一時、もてはやされ、広く広まっている手法の一つでした。

Googleのサイト評価基準の一つに、『被リンク』の指標があったのですね。細かい定義は忘れましたが、基本的には『良質な被リンク』を評価する、という者だった筈です。

ただ、当初はリンク元のサイトの内容はあまり評価されていなかった様です。

また、 最初からGoogleは『自作自演のリンクは禁止』というルールを発表しておりました。

検索エンジンがあまり利用されいないインターネット黎明期には、相互リンクやリンク集の専門サイトが重宝されていた時期もあったのです。Googleが大きくなる前からそういったサイトや仕組みが存在し、相互互恵的なインターネットの良き文化の一つでした。

ですので、Googleが大きな力を持つよう担ってからも、しばらくはその様なサイトも特に問題視されていませんでした。むしろ、「ディレクトリーサービス」とうたった、有料のカテゴリーリンクサービスに登録すると、Googleの順位も上がりやすくなる、という現象もあったくらいです。

さて、その手法がSEO目的に適用され、エスカレートするとどうなったでしょうか?

最初はかわいいもんだったのですよ、相互リンクといって、サイト運営者同士がお互いのサイトをリンクし合う、トップページからが良いとかリンク集を作った方が良いとか・・・いろんな手法が研究され、SEO目的で実施されました。

でも、本来、『自作自選のリンクは禁止』です。グループを作っての相互リンクも明確に禁止していました。

そうこうしているうちに、リンクはこんなサイトから何本以上、あんなさいとから何本以上あると良い、という感じでノウハウがどんどんエスカレートしていきます。

そうなると、そんなサイトを自作自演するサービスを行う業者が表れます。うちのサービスを使うと、〇〇円で100本、〇〇円で1000本リンクが張れる、なんて感じです。

今考えると笑ってしまうのは、リンク元のサイトって、単なるリンク集で、せいぜい、ジャンルを統一している位だったのです。誰がどう見たって価値のあるリンクには見えないですし、いずれ、効果がなくなるだろうな、と思い、うちのお客さんには極力参加しない様に伝えていました。

被リンク崇拝といっても良い様な状況があり、上位に行くには千サイト以上、場合によっては1万サイト以上必要なんて状況もあったと思います。

しかし・・・何アップデートの時か忘れましたが、一切効果がなくなってしまいました。

有料ディレクトリーサービスもNGとなり、唯一、残っていたのはYahoo!ですが、こちらも徐々にフェードアウト、今はもう、残っていないですね。

ワードサラダ

被リンクと時期が少し時期が被っていたと思いますが、「ワードサラダ」なんて手法も、地味にはやってましたね。

被リンクも沢山あった方た良いが、リンクを受けるサイト側にもコンテンツボリュームが合った方が良い、という観点から発達したのだと思います。

これ、確か歴史は古くて・・・といいつつ、正確な情報はもう出てきませんが、ツールを使って自分のサイトに都合の良いキーワードを含む文章を大量生産する、という手法です。

確かに、効果あったみたいです、でも、ページがヒットして読みに行くと、変なんですよ!何となく文章になっているのだけど、読むと意味が分からない。

そりゃそうです、ツールに設定したキーワードで拾ってきたサイトの文字データを適当に繋げているだけですから。キーワード比率を調整して、複数の文章を繋げてオリジナルの文章を作る、という仕組みだったと思います。

これは多分、対策するの大変だったと思います。普通に、支離滅裂な文章書く人もいますので、そこまで排除したくないという意図は働いていたと思います。

リライトや引用の問題

やりようによっては、「ワードサラダ」的な手法が今も通用してますよね、そう、「リライト」です。しかし・・・これは関心しないですね、パクリとほぼ変わらないケースもありますし。

「リライト」は、参考になるホームページの記事をもとに、自分で書き直すという事です。論文では他人の研究を参考文献として「引用」する事がありますので、参考にする事自体は問題ではありません。

SEOワードを元に競合のページを参考にしたアウトラインを作り、そこからオリジナルの文章を書く程度であれば問題ないと思われますが、てにをはや形容詞や副詞を変えただけ、文章の順序を入れ替えただけというページは、近い将来、排除される可能性が高いです。Googleの文章解析は皆さんが思っているより高性能です。

明らかに「パクリ」のリライトページが排除されない理由として考えられるのは、多分、こんな理由ではないでしょうか?

「一番最初にアップされたページがオリジナル」である可能性は高いですが、例えば、書籍や論文などのアナログ文章の方が先に公開されている可能性は否定できません。

誰かがパクった後に、著者がデジタル化してWEBで公開した場合は、先にアップされている方をオリジナルとすると、不都合が生じます。

恐らく、この様な事案がいくつかあり、まだ、排除していないだけだと思います。 しかし、やがてGoogleの技術(アルゴリズム)が開発され、この現象にも対策が施されると思われます。

また、著作権の問題を「引用と明記さえすればOK」と考えている人が多く、非常に危険です。そもそも、論点を明解にするという目的を達成するためでなければ、 コンテンツの一部としての表示は認められ無いのです。

著作権を放棄していない写真は、本来、許諾なしには引用できないですが、「引用元」と注釈をつけて表示しているサイトを多く見かけます。これはいずれペナルティーになる可能性が高いので注意が必要です。

まぁ、「リライト」で記事を書いても良いでしょう、ただ、Googleが著作権的にグレーなコンテンツをいつまでも放っておくか、と考えると甚だ疑問です。オリジナルをどう見分けるか、という事が課題になっているのかもしれません。

単に、ネットに出現したのが古い方がオリジナルという判断はできないですから、その辺の調整も必要になると思います。

そういった現状の問題点についてはGoogleも把握しているでしょうし、ライバルに負けじとリライトで作成した記事に内容を追加したからといって、必ずしも検索したユーザの求める結果になるとは限らないです・・・そう、長文化も有効なSEO対策と言われていますね。

果たしてそうでしょうか?長文化すれば、論点はぼやけてくるでしょうし、1万字あるページって、いったい、何人が完読していますかね?

最後までたどり着かないページ、Googleはどう判断するでしょうか?

こう考えると、ライバルに対抗して長文化する事に対して、いずれGoogleが対策を打ってくるのではないかと予測できます。

なぜGoogleは放っておくのか!?

あまり多くのNGだったSEO対策には触れられませんでしたが、そろそろまとめに入りましょう。

ページ当たりのキーワード比率!?

あ、そういえば検索ワード比率を解析して、「ページ当たり何%」なんて言っている人もいて、これも冷静に考えるとおかしな話です。

だって、Googleは人間が書いた文章を解析して、そういった指標やアルゴリズムを開発している訳です。そうして人間が自然に書いた文章を解析した結果、その割合になっていた分けです。

また、単語数を単純に数えてその数値になったとも考えにくいです。沢山あるSEO評価指標の中の複合的な要素で、「ページ当たり何%」になっていただけと思った方が自然です。SEO業者が解析してと主張していた、 「キーワードはページ当たり何%」 なんて、そんな単純計算なわけありません。

つまり、あるテーマを決めてそれなりのコンテンツを書くと、自然にキーワードはその割合が含まれるという事で、あえて、自分で書いた文章を解析して「このワードの比率が低いから足す」という事をすると、人間が自然に書いた文章らしくなくなり、Googleの評価はむしろ下がる可能性が高いです。

キーワードの近接!?何それ?

「キーワードの近接」なんていうおかしなことを言う人もいました。

本来、表示デバイスやモニターのサイズにより単語の表示位置は変わってしまうのに、「同じキーワードは2行以上空いた方が良い」というような説明でした。1行100文字と1行200文字の表示デバイスでは、全然違う結果になってしまう・・・これをGoogleが評価指標の一つにしていたとは、到底考えられません。

結局、何でNG SEOがまかり通るのか?

ということで、キリがなくなりますのでこの辺にしますが、結局、何でNGとされるSEOが一定期間、通用するか、という事です。

これは、私の私見ですが、Googleはある程度のデータがたまるまで、そのまま放置している、という事だと思います。

そうとは知らず、SEO効果があるからとNG対策を行っているサイトは、泳がされているのです、データを取られているのです、AI解析されているのです。

そのようなアルゴリズム「穴」を、みんながどんな風に利用して対策を進めるのか、人間の行動データを集めているのです。

そして、膨大なデータを収集して判断するに値する情報量を得られたところで、アルゴリズムを完成させ、アップデートを実行するのです。

Googleは新サービスを発表するときに、いつまでも「ベータ版」で公開する、という事を行っていました。これは、やはり、実際のユーザーがどのような使い方をするか、データを集めてサービスを完成に近づけていく、というGoogleの手法なのだと思います。

まとめ

いかがでしょうか?

この原稿、数年前から考えていたことなので、仕上げるのにかなりの時間(会えてどのくらいかは伏せます)がかかりました。

Googleは自社の方針をホームページで公開しています。

SEOの指針もかなり詳しく公開しております。SEO業者の怪しい誘いに乗る前に、まずは、Googleのホームページで確認しましょう!

検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

最後に、Googleの指名を引用します。こちらがGoogleの活動の根幹となっている事を考えれば、SEO対策やその他のサービス利用についても、理解が深まると思います。

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人がアクセスできて使えるようにすることです。

https://about.google/intl/ja/
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